全音音階
2 - 2 - 2 - 2 - 2 - 2全音音階について
全音音階は、すべての音程が全音で並ぶ6音の音階です。C D E F♯ G♯ A♯ のように、半音がどこにも含まれません。この「半音がない」という一点が、この音階にできることとできないことのすべてを決めています。
導音を持たない音階
長音階では第7音が主音の半音下にあり、そこへ向かう強い引力が生まれます。終止が「到着」に聞こえるのは、この引力があるからです。全音音階のように半音をすべて取り除くと、その引力も一緒に消えます。どの音も主音に特別近いということがなく、導音として働く音が存在しません。
残るのは、閉じることのできない音階です。弾いてみると音楽は進行せずに漂います。夢、水中、回想、場面が現実から離れる瞬間——こうした場面の定番の響きになったのは偶然ではなく、音程構造から直接導かれる結果です。
全音音階は2種類しかない
半音上に移調すると、まったく別の6音が得られます。ところが全音上に移調すると、同じ6音に戻ってしまいます。すべての音程が等しいため、12の移調は2つの集合にまとまります。C から始まるものと、C♯ から始まるものの2つだけです。これまでに書かれたあらゆる全音音階の楽句は、そのどちらかを使っています。
楽器の上ではこれがすぐに現れます。ギターでは2フレットごと、鍵盤でも2つおきに同じ形が反復します。覚えるのは非常に速い一方で、面白く響かせるのは難しい音階です。演奏を助けるその反復性が、そのまま響きの単調さにつながるからです。
6つの音度に、和音は一種類だけ
全音音階を当社の和声解析にかけると、ファミリー式は 0×0 になります。長三和音がひとつもなく、短三和音もひとつもなく、減三和音もありません。6つの音度が支えるのは増三和音ただ一種類で、それ以外は何も成立しません。カタログ中のどの音階も、これほど均質ではありません。
全音音階が調ではなく和声的な「色」として扱われるのはこのためです。7♯5 や 7♭5 の響きを供給するので、変化属和音の上で数拍だけ使って離れる、という用法が一般的です。調として書こうにも、主和音・下属和音・属和音にあたるものがありません。機能解析は6音すべてについて空の結果を返します。
ドビュッシー、そしてすでに耳にしている場所
引き合いに出されるのはたいていドビュッシーの前奏曲「帆」で、これは妥当です。中間部の五音音階を除けば、ほぼ一つの全音音階の集合だけで書かれています。リストは数十年早く同じ響きに達しており、デュカス、ラヴェル、メシアンも、和声を止めたい場面でこの音階を用いました。
芸術音楽の外でも定型になりました。回想へ入るときの揺れるハープ、水中の場面、登場人物が気を失う瞬間——いずれも全音音階の身振りです。理論を知らない聴き手にも「どこにも到着しない音階」として伝わるため、演出として機能します。
よくある質問
全音音階とはどんな音階ですか。
すべての音程が全音で並ぶ6音の音階です。たとえば C D E F♯ G♯ A♯。半音を含まないため導音がなく、自然な解決先を持ちません。
全音音階はいくつありますか。
2つです。音程の並びが一様なので、12の開始音から得られる集合は C から始まるものと C♯ から始まるものの2種類にまとまります。他の移調はすべてそのどちらかの重複です。
全音音階からはどんな和音ができますか。
すべての音度の上に増三和音ができ、そこから第5音を変化させた属和音が導かれます。長三和音・短三和音・減三和音は一切含まれないため、調としてよりも変化属和音上の色として働きます。
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